元靴屋の僕が、革靴やブーツ・スニーカーのイヤな臭い、玄関が臭うときの消臭方法・対策を紹介していきます。「安く・簡単」に臭いを取る方法、臭いを予防するおすすめグッズも教えていきますよ。
1日中履いたときの靴の臭い、玄関に入った瞬間のイヤな臭い…
誰もが目を背けたくなる場面ですね。
この靴、なんか臭うんだけど…
わが家の玄関のイヤな臭い、何とかしたいの…
このページでは、こんなお悩みを抱えている方に向けて
- 安くて簡単なにおい対策・グッズ
- 高くても効果的なにおい対策・グッズ
を紹介していきます。
僕が実践してみて、ここ数年、特に「靴が臭い」と感じたことがない方法ばかりなので、自分なりに効果は出てるなーと感じてます。
なるべくお金をかけずにできる対策を集めてみたので、悩んでいる方は”ダメもと”でもいいので、ぜひ試してもらいたいですね。
- とにかく革靴・ブーツの臭いが気になる方
- なるべく手軽に玄関の臭いをなくしたい方
- 育ち盛りの中高生が家にいる方
靴のにおいの原因は「細菌」と「湿気」!
「除湿・除菌」で臭い対策が重要
気になる靴の臭い、その発生原因は「細菌」。
靴の中で汗や汚れを栄養にする細菌が増えると臭うようになります。
常在菌の増殖は汗成分を分解し悪臭を引き起こす。特に靴内は一般の被服と異なり、日常的にクリーニングを行なうことがないため、靴内には蓄積された表皮剥離細胞の垢や汗成分の尿素が分解されるとpHが上昇し、さらに靴着用時の高温多湿が影響して微生物の繁殖を助長し、足皮膚の衛生上、健康上に問題を生じる。
引用元:岩崎房子「かわとはきもの」足の温熱生理機能と靴内微生物汚れの実態について
つまり、汗をかいて温度も高くなる靴の中は、細菌にとって最高に居心地のいい場所なんです。
これなら靴の中が臭うのは、ごくごく当たり前の話だね。
- 細菌が繁殖しにくい靴内環境にしてあげる
これが重要になります。
そこで「除湿」と「除菌」がポイント。
靴の除湿と除菌ができれば、靴の臭いはかなり改善されるようになります。
特に革靴やブーツは通気性も悪く、湿気がこもりやすいので対策が必要。
「革靴・ブーツのにおい対策」安全に安く・簡単にできる方法
ここからは、安く簡単にできる「革靴・ブーツのにおい対策」を紹介します。
どれも気軽に安全にできる対策なので、この記事を見たら早速始めてみてください。
もちろん、スニーカーにも活用できる方法です。
同じ靴を毎日履かない、3足程度の靴を履きまわす
足の裏は1日でコップ1杯分の汗をかくといわれています。
それだけの汗を吸い込んだ靴を毎日履いてたら、靴の中は乾くヒマもないですよね。
これを解決するために、同じ靴を毎日履かないようにしてください。
最低でも2足、理想をいえば3足以上の靴を履きまわす、これが重要。1日履いたら1日以上は休ませてあげましょう。
- 1日目…1足目を履く
- 2日目…2足目を履く(1足目は休み)
- 3日目…3足目を履く(1足目・2足目は休み)
- 4日目…1足目を履く(2足目・3足目は休み)
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これだけで靴の中の湿気はぐっと少なくなりますし、靴の”持ち”も断然よくなります。
最初に数足買うのはお金がかかりますが、数年スパンで考えるとやはり経済的。
僕は仕事用の靴として、3足の革靴を常に履きまわすようにしています。
- レザーソールのローファー
- ラバーソールのストレートチップ
- カジュアルなデッキシューズ
その日の予定や会う人によって多少ローテーションは変わりますが、この3足を履きまわすようにしてから、もう5年以上仕事用の靴を購入していないぐらい長持ちしてます。
2足でも、毎日履くよりはマシですが、やはり元靴屋としては3足以上では履きまわしてもらいたいところ。
仕事で脱ぎ履きが多い人に、デッキシューズはおすすめ。パラブーツ・バースは値段も手ごろでソール交換もOK。
10円玉を入れる・アルミホイルを入れる
金属イオンには殺菌作用があります。
有名なところでは、「銅イオン」「銀イオン」ですかね。
金属イオンの殺菌効果で臭いの元となる細菌を抑えます。
- 10円玉を片足に5枚程度入れておく
- 丸めたアルミホイルを入れておく
こんな簡単な方法、身近にある金属でも十分効果があるのでおすすめです。
学生時代のお金に余裕がなかったときに、実践してある程度の消臭効果を体感していた方法になります。
靴の中に入れていた10円玉で支払うときは少し罪悪感を感じるね…
玄関・下駄箱の風通しをする
ここまでは靴への対策を書いてきましたが、ここからは保管方法について書いていきます。
靴の中の除湿が大事だと最初にいいましたが、靴を保管する場所の除湿も重要。
- 玄関を開けた瞬間の何ともいえない空気
- 下駄箱を開けたときのムッとした臭い
こんな経験ありませんか?
これはすでに細菌が繁殖している証拠です。
手軽に改善する方法として「風通し」をしてあげてください。
1分程度の風通しだけでも、玄関や下駄箱にたまった湿気や細菌がぐっと減ります。
毎日は無理でも、週に1回ぐらいの頻度で継続すると、こもった臭いも徐々に減っていきますよ。
わが家は、晴れた休日にはなるべく玄関の換気をするように心がけているね。
水とりぞうさん(除湿剤)を使う
これも玄関やシューズクローゼットなど、保管場所の除湿が目的です。
水とりぞうさんと書きましたが、要は除湿剤ならなんでもOK。
1年ほど経つと容器いっぱいの水が溜まるほどの効果が。
僕の靴の多さのせい(100足近く)でシューズクローゼットにびっしりと収納しているのも影響しているかもしれませんが(汗)
これだけの湿気が靴にこもっていたら…と想像すると除湿剤は必須ですね。
ちなみに、水とりぞうさん 下駄箱用という、場所を取らない下駄箱専用のものも販売されています。
- シューズクローゼット…普通の「水とりぞうさん」
- 下駄箱など限られた収納…「下駄箱用水とりぞうさん」
こんな感じで選べばいいでしょう。
奥さまにはいつも靴が多いことで文句を言われてるよ…
靴を陰干しする
これも靴にこもった湿気を取り除いてあげるのが目的です。
- 晴れた日に風通しの良い日陰で干す
- 夜間は逆に湿りやすいので、昼間に干す
- 特に効果的なのは梅雨明けの時期(7月後半~)
天気のいい日中に、日陰で風の通る場所にしばらく置いておくと、靴の中の湿気も臭いもとれていきます。
あまり長いあいだ放置しすぎると夜露で逆に湿気を吸ってしまうので、太陽の出ているあいだにしまってあげましょう。
陰干しをするのに特に効果的な時期が、梅雨があけてからしばらく経ったころ。
梅雨時期にこもった湿気をなるべく早い時期にとってしまいましょう。
特にそのまま暑い時期になると、冬用のブーツや革靴はしまったままの状態になりがちでカビやすくなるので、率先して陰干ししてあげてくださいね。
あとは1シーズンに1回程度陰干ししてあげれば、靴の臭い対策もできて靴も長持ちするようになりますよ。
僕は1度、油分の多いレッドウィングのブーツの表面にカビが生えていたことが…
それからは必ず陰干しをするようになったよ。
より効果的な靴のにおい対策グッズ・サービス
ここまでは「手軽に・安価にできる」臭い対策を紹介してきました。
ただ、これまで紹介した方法だと消臭効果が十分でなかったり、持続しなかったりすることも。
やはり、そういう場合には「消臭専用グッズ・サービス」を使ってにおいを取ることをおすすめします。
ここまで紹介してきた対策・グッズに比べて、多少お金はかかるけど、効果は期待できるはず!
靴用消臭スプレーを履く前・履いたあとに使う
やはり靴内の臭いをとるには、靴用の消臭スプレーをつかうのが手軽で効果的です。
殺菌・除菌効果の高いスプレーが一般的になってきていますね。
その中でも、このドクターショール 消臭・抗菌 靴スプレー は、即効性もあり効果があると評価の高い消臭スプレーになっています。
履いたあとはもちろん、履く前にスプレーすることで臭いが軽減されるのでおすすめですね。
スプレーしてから1~2分おいて履くと、スプレーが靴内に行きわたって効果的だね。
木製シューツリー(シューキーパー)・靴用除湿剤を使う
革靴やブーツを履いたあとに、除湿効果のあるシューツリーや除湿剤を靴の中に入れる方法もおすすめ。
特に木製のシューツリーは1度購入すれば何年も使用できるうえに、靴のしわ伸ばしや型くずれを防ぐ効果もあります。
レッドシダー製のものが代表的で、多くのメーカーから販売されていますね。
高いものになると1万円近くするものもありますが、2,000円台の商品でも十分です。
安いからといって、樹脂製のシューツリーは避けた方が無難かな。
履いたあとにサッと靴に入れるだけの簡単な作業で、靴も長持ち・臭いもとれて一石二鳥。
靴のためにもぜひ使ってあげて下さい。
白い粉(グランズレメディ)で臭いをとる
「白い粉」なんて書きましたが、れっきとした靴の消臭グッズなのでご安心を。
この「グランズレメディ」はニュージーランドで20年以上もロングランを続ける、天然成分の消臭グッズです。
使い方は簡単。
- 付属のスプーンに片足1杯ずつ振り入れる
- つま先の方まで全体に行きわたらせる
たったこれだけ。
「1日履いたら1杯入れる」を繰り返せば、たった数回で臭いの発生を抑えてくれるので、消臭効果を実感できるはず。
最初のころは、ついつい多めに入れてしまいがちなので、そこだけ注意!少量でも履くたびに継続使用するのがコツ。
たった1つのデメリットは、白い粉が靴下に付くこと。
ただ、これも履いているうちに靴になじんで解決するので、大した問題じゃないですけどね。
グランズレメディを詳しく解説した公式サイトがあるので、もっと知りたい方はサイトをのぞいてみて下さい。
白い粉パート2(NULLシューパウダー)
先ほどのグランズレメディと同じく、白い粉を靴の中に振りかける消臭アイテム「NULLシューパウダー」。
グランズレメディに比べて、片手でかんたんにプッシュできるのでさらにお手軽。
靴を履いたあとに3プッシュしておけばそれだけでOK。
容器もコンパクトで持ち運びしやすいので、旅行や出張でもカバンの中に入れていけます。
いつでもどこでも使えるのはありがたいよね。
グランズレメディやNULLを含めた、おすすめの消臭パウダーを比較してランキングしたページもあるので参考にしてみてください。
足そのものの臭いをとる(ノーノースメル)
靴の臭いのもととなる「細菌を減らす」という意味では、足そのものを清潔にするのも重要。
毎日のお風呂・シャワーはいわずもがな。
肌がちぎれるぐらい洗ってるよー!それでも臭うから何かおすすめの消臭グッズってなーい?
そんな方にはこちら、「足環境を整えるクリーム・ノーノースメル」。
足の臭いを対策してくれる4つの機能が入ったケア用品です。
- 「殺菌」…悪玉菌を減らす
- 「汗対策」…汗で蒸れるのを防ぐ
- 「防臭」…におい対策
- 「角質ケア」…においのモトをなくす
朝と夜、1日2回足にぬるだけの簡単ケアで臭いが気にならなくなります。
靴のケアも大事ですが、足そのものから見直すことも必要ですね。
専門業者に靴のクリーニングをしてもらう
消臭スプレーやグッズを使っても、なかなか臭いが取れないよ~
そんな方には、専門業者による靴のクリーニングをおすすめします。
専門業者ならではの経験と技術で、臭いのもととなる汚れや雑菌を取り除きます。
中でもおすすめは、年間35,000足(1日約100足)!以上のクリーニング実績をもつ靴クリーニング・丸洗いの全国宅配[くつリネット]。
靴の洗浄に適した特別な水でていねいに手洗いされて、除菌・消臭の処理までしっかりと処置くれます。
値段は1足¥2,480~とそこそこしますが、除菌効果はばつぐん!
少し割高になりますが、キズや擦れの補修・補色、撥水加工や次のシーズンまで保管してくれるサービスもあるので、
お気に入りのこの靴、もう一度きれいにして履きたいな~
と、こんな方にもおすすめですね。
配送業者が自宅まで取りに来てくれるので、わざわざお店に持ち込む手間がかからないのがなにより助かります。
気に入った1足なら、またキレイにして履きたいよね。
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革靴・ブーツの保管サービスまで!
【「この靴におう?」革靴・ブーツの臭い対策を元靴屋がご紹介】まとめ
元靴屋が実践している、「安く・簡単に」革靴・ブーツの臭いをとる方法をお伝えしました。
消臭グッズも最初の費用がかかるだけで、長い目で見れば絶対につかう価値はあります。
普段からのちょっとした心がけで臭いも防げるうえに、靴自体の寿命も伸びるのでぜひ試してみて下さい。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
それでは、パーネン(@hiro_pa911)でした。