世界中のワークブーツファンから高い人気を得る「REDWING(レッドウィング)」。
大定番のクラシックワークやベックマンシリーズ、根強い人気のエンジニアブーツなど、多くの人気モデルが存在するブランドです。
今回はそんなレッドウィングの中でも個人的におすすめする「ラインマンブーツ」を紹介します。
人気のベックマンとの比較、経年変化やお手入れについてもレビューしていきます。
- レッドウィングのブーツを買おうか悩んでいる方
- ラインマンブーツを探している方
- レッドウィングのお手入れ方法を知りたい方
日本で人気の高いレッドウィングの歴史
レッドウィング社は1905年にチャールズ・ベックマンによって設立された、今や世界中で支持されているワークブーツブランド。
アメリカ・ミネソタ州「レッドウィング・シティ」で始まり、そのまま地名が社名に入っています。
創業者ベックマンの功績もあり、靴の原料となる皮の加工から自社(正確には子会社)で行う、世界でも希少なブーツブランドです。
それだけ素材にもこだわるブランドだけあり、ブーツに使用されるレザーにもかなり厳しい基準が設けられています。
ブーツの生産自体も、今もなお「MADE IN U.S.A.」が守られています。
そうして作られる高品質なブーツは耐久性・デザイン性に優れていて、アメリカ国内だけにとどまらず、世界中で人気を博すことに。
日本でも1990年代のアメカジブームで大ブレイクし、特に「アイリッシュセッター」はプレミア価格で取引されるほどの人気の高さでした。
その他にもクラシックワーク、ベックマンシリーズ、エンジニアブーツ、ポストマンなど、数多くの人気モデルを抱えるレッドウィング。
「ブーツといえばレッドウィング」という方も多いんじゃないでしょうか。
レッドウィング・ラインマンブーツとは
そんな人気の高いレッドウィングの中にあって、玄人好みなモデルといえるのが、今回ご紹介する「ラインマンブーツ」。
電線工のために作られたラインマンブーツ
送電線などの高所で作業する工員(ラインマン)が、より安全に快適に作業しやすいようにと考えて作られたブーツです。
20世紀初頭、アメリカの成長を支えるために国中にライフラインの供給が増え、電線工は重要かつ危険な仕事でした。
ラインマンブーツの特徴「レース・トゥー・トゥ」
電線工が快適に履けるようにと考えられたのがレース・トゥー・トゥ。
つま先(トゥ)近くから紐(レース)で編み上げることで自分の足に合わせて調整でき、快適に作業できるブーツとなりました。
他のブランドでは「モンキーブーツ」とも呼ばれるデザインで、編み上げブーツの定番デザインとしても定着しました。
レッドウィング・ラインマンブーツのラインナップや評価
ラインマンブーツはブランドの中では少しマイナーな存在ですが、それでも多くの種類がラインナップされています。
ラインマンブーツはレッドウィングのワークブーツの中でもすっきりしたシルエットで、上品な印象になりますね。
レッドウィングのブーツは4桁の品番で各モデルが分けられています。
レッドウィング好きの方たちは、品番で話が通じるぐらいなんですよ。
2900・2904・2906・2925
この4品番はABC-MARTのエクスクルーシブモデルとなっています。
「エクスクルーシブモデル」
…世界でそのショップ・ブランドだけで展開されているモデル。
つまりショップ・ブランドでしか買えない貴重なモデルということ。
特徴は、レッドウィングの顔ともいえる「トラクショントレッドソール」を装備している点。
カジュアルな服装なら、どんなパンツでも合わせられる万能なモデルです。
色みと革の質感が最高な1足だよ。
2995・2996
こちらはニトリルコルクソールと呼ばれるソールを使用したラインマンブーツ。
革靴に近いような革の質感とソールの色みで、少しカジュアルなビジネススタイルまで使えそうな汎用性の高い1足ですね。
ラインマンブーツの評価とスピードフック
上でも書いたように、ラインマンブーツはつま先近くまで紐で調整ができます。
甲高幅広の足型が多い日本人にとっては、甲部分の調整ができるのはかなり高ポイント。
レッドウィングの他のモデルでは「履きはじめが固くて足が痛くなった」というのはよく聞きますが、ラインマンブーツではほぼ聞いたことがありません。
(履いている人が少ないというのもあるでしょうが…)
そして、レッドウィングのラインマンブーツの特徴が「スピードフック」を採用しているところ。
通常なら鳩目(アイレット)のところを、上部3か所が「スピードフック」になっています。
「スピードフック」
…アイレットに紐を通さず、フックに引っ掛けるだけで紐を締めることができるシステム。
脱ぎ履きしづらいブーツにつけられることが多い。
靴の脱ぎ履きが多い日本でブーツを履くには最適の答えですね。
レッドウィング・ラインマンブーツのお手入れやエイジング、ソール交換
先述したように、革にまでこだわりが強いレッドウィング。
レッドウィングのお手入れ方法とエイジング
多くのモデルで採用されているのが傷や汚れに強いオイルドレザーです。
ブランド独自のオイルをたっぷりと含んだレザーも、履き続けるうちに油分がぬけて革自体が乾燥してしまいます。
そのまま履き続けると劣化をまねいて、ひどい場合は皺やキズから革に穴があくことまで。
日々の手入れはブラッシングと水を固く絞った布でふいてあげるだけで十分。
少し乾いてきたなと感じたら、ブラッシングの後に靴用のミンクオイルをブラシで塗り込んであげて下さい。
半日から1日ほど乾かしたら、きれいな布か仕上げ用のブラシで余分なオイルを取るだけ。
簡単なお手入れで、かっこいいエイジングを楽しめるのがオイルドレザーの特徴ですね。
レッドウィング・グッドイヤーウェルト製法とソール交換
レッドウィングのブーツといえば長年履くことができるのが特徴です。
他の多くのモデルと同様、ラインマンブーツも「グッドイヤーウェルト製法」で作られていて、ソール交換にも対応できます。
「グッドイヤーウェルト製法」
…靴の製法の一つ。中底と靴底を縫い合わせることでソールの交換ができる。
丈夫で履き心地が良くなる点もメリットな、革靴やブーツでメジャーな製法。
レッドウィングのソール交換は多くのショップや業者で対応してもらえるので、ブーツ愛好家の方にはありがたいですよね。
レッドウィングの人気ライン・ベックマンとラインマンブーツの比較
ラインマンブーツを「上品な印象」と紹介してきましたが、レッドウィングの人気ライン「ベックマン」とも比較してみます。
「ベックマンシリーズ」は、創業者の名前を冠したブランド創業当時のブーツを現代にアップデートして作られたライン。
素材には「フェザーストーンレザー」と呼ばれる、レッドウィングでも数少ないマスタータンナー(最上級の職人)によって鞣された最高級レザーを使用。
革靴に似た上品な光沢としなやかさが特徴の素材で、すっきりとしたシルエットで作られるベックマンシリーズはドレスワークブーツとも呼べるほどの佇まいになっています。
シルエットのきれいなラインマンブーツよりもさらにドレス寄りな印象になります。
- 仕事でも活用したいなら「ベックマンシリーズ」
- より普段使いを意識するなら「ラインマンブーツ」
好みもあるでしょうが、このように分けるといいんじゃないでしょうか。
「REDWING(レッドウィング)・おすすめのラインマンブーツをレビュー」のまとめ
レッドウィング・ラインマンブーツの魅力や特徴を紹介してきました。
他人が持っているものをあまり持ちたくない「天の邪鬼」な僕は、少しマイナーな存在の「ラインマンブーツ」が大好きです。
もちろんマイナーとはいっても、秀逸なデザインや品質は他のモデルと変わりません。
他人と違うブーツを探している方は、これを機にラインマンブーツも検討してみて下さい。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
それでは、パーネンでした。(@hiro_pa911)